作業前に支払いを取り決める
いちばん解決しやすい支払いトラブルは、そもそも起こらないトラブルです。大きな仕事を始める前に、金額、作業範囲、請求のタイミング、支払期限を書面で合意しておきましょう。取引先が「承知しました」と返信したメールだけでも、何もないよりずっと安心です。
大きな案件や長期の案件では、前受金をお願いしましょう。30〜50%を前払いでいただく、着手時・中間・納品時に分けて請求するといった方法がよく使われます。前受金はリスクを減らし、取引先の本気度も確認できます。
払いやすくする
取引先が支払うまでの手間が1つ増えるごとに、入金は遅れます。できるだけ手間を減らしましょう。
- すべての請求書に振込先を正確に書く:銀行名、支店名、口座種別、口座番号、口座名義。海外送金ならSWIFTコードも。
- 取引先が使いやすい支払方法を用意する:銀行振込、カード、信頼できる決済サービスのリンクなど。
- 振込名義に請求書番号を入れてもらうよう依頼し、入金を照合しやすくする。
- 適切な担当者に送る。大きな会社では、普段のやり取りの相手ではなく経理部門が担当していることが多いです。
無理のない支払条件にする
期限が短いほど、一般的に入金は早くなります。日本の企業間取引では「月末締め翌月末払い」が一般的ですが、フリーランスの小さな仕事なら14日以内なども使われます。どの条件にするにしても一貫させ、具体的な期日を請求書に書きましょう。
早期支払割引(10日以内の支払いで2%など)で早めの支払いを促すこともできますし、遅延損害金をお支払条件に記載することもできます。多くの国で法律の定めがあり、日本ではフリーランス保護法や下請法が支払期日などを定めているので、適用されるルールを確認しましょう。
丁寧な督促のスケジュール
督促は、感じよく、定期的に、予想できる形で行うと効果的です。多くの小規模事業者が使っている流れです。
- 期限の3日前:期限が近いことを伝える短く丁寧な連絡。
- 期限当日:請求書を再添付し、振込先を本文にも記載したリマインド。
- 期限から7日後:支払予定日を確認する、少しはっきりした連絡。
- 期限から14日後:支払いを承認する担当者への電話やメッセージ。
- 期限から30日後:金額、遅延損害金(ある場合)、今後の対応を記した正式な督促状。
最初のリマインドは、このくらいシンプルで十分です。
佐藤様 いつもお世話になっております。請求書INV-0042(124,000円)のお支払期限が3月14日(金)となっておりますので、念のためご連絡いたしました。請求書を再度添付いたします。お振込先は請求書に記載のとおりです。どうぞよろしくお願いいたします。
支払ってもらえないとき
落ち着いて、丁寧に対応しましょう。遅れの多くは資金繰りや社内承認の都合によるもので、悪意によるものではありません。いつ支払えるのかを率直に確認し、全額を回収しやすくなるなら分割払いも提案しましょう。
それでも解決しない場合は、内容証明郵便による督促、追加作業の停止、債権回収の専門家への依頼、支払督促や少額訴訟といった法的手続きがあります。手続きや上限は国によって異なるので、公的な情報を確認してください。取り決めの記録、請求書、すべての督促の記録は証拠になるので保管しておきましょう。
入金状況を管理する
入金があったらすぐに支払済みにしましょう。請求書番号、取引先、金額、期限、入金日の簡単な一覧があれば、誰がいくら未払いかがひと目でわかります。マイ請求書にはダウンロードしたすべての請求書が記録され、表計算ソフト用に書き出すこともできます。
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